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芸術の秋~正倉院展~

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今年は遷都1300年の記念の年なので、
奈良は様々な行事もあったりして、人で溢れかえってるに違いない。

正倉院展も、今年は相当な人気なんだろう。
 
・・・だとしても「今年は行かない」なんて選択肢はないのです。
 
近鉄奈良駅に到着し改札を出てすぐ、
「120分待ち」の表示が目に入ったけど、ひるまない。

国立博物館では、予想通りの長~い列。ここにも「120分待ち」
といいつつ、実際に会場に入ることができたのは1時間後。

よかった。

・・・と、展示会場を進んで行くと、
また「最後尾」の案内板が目に入った。

正倉院展の展示物はおおまかな流れで並べられているだけで
‘順路’のようなものは特に定めていない。
全体の流れの中で、自由に見ていくことができる。
 
ただ、今回はチケットやポスターにもなっている
『琵琶』への注目度がとても高いようで
最前列で見るための‘列’をつくっていて、その「最後尾」。

その列に並ばなくても、
それなりの位置からも見る事ができるようにしてあるけど
せっかく来たのだから、アップで見たい。

ポスターなどの写真でも分かるような
らくだの姿のダイナミックな絵の面白さや、
ギターでいう‘ヘッド’のあたり、
特に弦を巻き上げる部分のデザインの斬新さに
目を奪われるのだけど、
近づいてみた時に、螺鈿の繊細な輝きが本当に美しく
食い入る様に見入ってしまう。
琵琶の全体としての姿の美しさと、細部にもこだわっている細工と
すべてがこの時代らしさを伝えているよう。

遠目に見ると、大きな銀の壺としか見えない『銀壺』
(実際、チラシなどのカラー写真でも、そう見える)
本当に細やかに、だけどとても躍動感のある絵が描かれていて
これはやっぱり実物を見てこその感動がある。
 
『蘇芳地彩絵箱』は、描かれた花の細やかさもさることながら
これまでに見た物のなかではなかったような、色合いの美しさは
とても1000年以上の時を経たものとは思えないし
その当時はどれほどの鮮やかさだったのか、想像もできない。
 
この時代の宝物たち、日本の古い時代のものなのに、
オリエンタルな雰囲気をたたえていたり
とても国際色が豊かな作品が多いのも、面白いと思う。
 
どれだけ長い行列で待たされようとも
人込みで展示品に近寄るのが大変でも
ほんのひととき、いにしえの時代の本物に出会える
大切な機会なのです。

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